海外在住ライターとして成功するには?現役20人の共通点や仕事の獲得方法を調査【経験者に聞いた】

海外ライター アイキャッチ

Webライターは「場所を選ばない働き方」とよく言われます。在宅ワークはもちろん、カフェや旅先、さらには海外でも収入を確保できる働き方です。

しかし、実際に海外に住んでライターとして活動したいと思っても、なかなか身の回りの人に体験談を聞くのは難しいですよね。

そこで、この記事ではすでに海外で活躍中のライター20名のSNSやブログを調査し、外国で生活しながらライターとして成功する方法を考察します。日本を飛び出すことを夢見るライターの参考になれば幸いです。

海外在住ライターの4つの特徴とは

海外在住のライターには、おおむね次の4つの特徴が共通していることがわかりました。

特徴1. 複業ワーカーが多い

ライターとして活動していても、「ライター1本で稼いでいる!」という方はそれほど多くなく、複数の仕事をこなす「複業ライター」が多い印象を受けました。具体的に言うと、本業のついでに週末は副業ライターをしている人や、複数の本業の一つがライターという人たちがよく目につきました。

複数ワーカーのライター以外の収入源は、おおむね次の通りでした。

  • 通訳
  • 現地コーディネーター
  • イラストレーター
  • ドライバー
  • マッサージ師
  • 飲食店(経営・アルバイト)
  • 翻訳家
  • 編集者
  • 音楽家
  • ブロガー
  • YouTuber

特に、ブログはそれ自体がポートフォリオになるだけでなく、運営の仕方によっては広告収入を得られるため、多くのライターが「ブロガー」でもあるようです。

特徴2. 国際結婚している

今回調査した海外在住ライターの8割は国際結婚をしていました。ここから、海外在住ライターには国際結婚をしている人が多いと言えるでしょう。総じて女性ライターが多く、子育て中の方も目立っています。国際結婚でパートナーの国にいる場合、生活の基盤を築きやすく、大きな収入は必要ないかもしれません。

また、パートナーの国に帯同した人は、生活費のためだけではなく、生きがいや楽しみのためにライターをしている場合もあるようです。

特徴3. SNSで現地情報を発信している

海外在住ライターには、SNSで海外在住者ならではの現地の写真、在住者から見たニュース、考察などを発信している人が多い印象を受けました。

TwitterやInstagramの統計を取ったわけではありませんが、現地情報や時事ニュースなどを発信しているアカウントは、総じて多くのフォロワーを獲得しているように感じます。発信者の権威性や発信頻度にもよりますが、フォロワーが増えると拡散力も高まり、仕事の獲得へつながっているのでしょう。

特徴4. 自分のメディアを持っている

自分のメディア(例えばブログやYouTubeなど)を運営すると、そこから仕事依頼や広告収入を得ることができます。

移住情報や旅行系、グルメ系などの現地ならではのメディアを運営していれば、「○○国といえばこの人」と認知度が上がり、案件獲得につながっているのかもしれません。

海外在住ライターが仕事を受注している3つの方法

ここでは、実際に海外在住のライターが仕事を獲得している方法を紹介します。

方法1. SNSから受注

SNSのプロフィールにライターであること、仕事の依頼を受け付けていることなどを記載しておくと、DMでスカウトされる可能性があるようです。ブログのほかにポートフォリオのURLを載せている人もかなりいました。

方法2. 自分のメディアから企業案件を受注

自分で運営するメディア(ブログなど)から、取材の申し込みや仕事の依頼が来ることもあります。ベテラン勢のブログはただの日記ではなく、全編英語だったり得意なジャンルの考察記事だったりと、なかなか本格的な印象を受けました。

方法3. クラウドソーシングサイトなどから受注

日本と同じようにクラウドソーシングサイトやライター求人から案件を探すのも可能なようです。SNSなど活用せずとも仕事が取れるのが利点ですね。

海外在住ライターに成功のコツを聞いてみた!

ここまでは、筆者が海外で活躍するライターさんのメディアやSNSなどを調査し、皆様にご紹介してきました。

ただ、実際に海外で活躍するライターさんの声も聞いてみたいですよね。そこで、実際に海外に住み、Webライターとしても活動している方にアンケートを実施しました。その中からご回答いただいたお二人のライターさんを紹介します。(掲載は回答順)

1人目:谷めぐみさん

めが谷さん

お名前:谷めぐみさん(@megan_writ

  1. 自己紹介:カナダ在住Webライター。雄大な自然を持て余す非アウトドア派
  2. ライター歴:1~3年
  3. ライターになったのは海外へ移住してからですか?:はい
  4. 仕事を請け負う中で時差の影響を感じたことはありますか?:ある
  5. どのように仕事を獲得していますか?:クラウドソーシング、SNS
  6. 語学力/海外在住経験を活かしたライター関係の仕事をする機会はありますか?:はい
  7. 「はい」と答えた方は具体的な仕事内容を教えてください:海外移住についての記事、カナダでの経験を綴った記事を執筆しています。
  8. 海外移住を考えるライター、海外でライターデビューを考えている人にメッセージがあれば教えてください:極端にスピードを要する案件でなければ、海外在住でも問題なくライターのお仕事ができます。海外での経験に基づく記事を書けることは大きな強みです!

2人目:ほしさとさん

ほしさとさん

・お名前:ほしさと(@satoko_writer)さん

  1. 自己紹介:海外(パスタの国)在住のWebライター。2006年より海外暮らし。小学生と中学生男児の母。通訳や現地コーディネーターをしながらWebライターもしています。
  2. ライター歴:1~3年
  3. ライターになったのは海外に移住してからですか?:はい
  4. 仕事を請け負う中で時差の影響を感じたことはありますか?:時々あります。日本との時差が8時間(サマータイム期間中は7時間)なので、夜中に緊急の連絡が来ると返事が遅れてしまうのが申し訳ないです。
  5. 海外在住中、仕事はどのように獲得していますか?:クラウドソーシング、SNS、自分のメディアから
  6. 語学力/海外在住経験を活かしたライター関係の仕事をする機会はありますか?:はい
  7. 「はい」と答えた方は具体的な仕事内容を教えてください:現地情報を日本語で発信したり、在住国の特産品(ワインなど)について執筆したりしています。
  8. 海外移住を考えるライター、海外でライターデビューを考えている人にメッセージがあれば教えてください:パソコンとインターネットがあれば世界中どこでもできるライターは、これからの時代最強だと思います。海外在住者でも日本語で仕事ができ、自由に移動しながらの仕事も可能。海外在住を考えているライターさんはぜひチャレンジしてみてください!

結果まとめ

カナダ在住の谷めぐみさんと、「パスタの国」在住のほしさとさん。お二人に共通するのは次のことでした。

  • 現地在住の強みを生かしている
  • 日本在住と同じようにクラウドソーシングサイトなどを利用している
  • 時差の影響は少なからずある

海外でライター業をする上で、気をつけたいのは時差。ライター案件によっては納期が差し迫っていたり、クライアントとこまめな連絡の取り合いが必要だったりします。お話にあるように、スピード感を持って対応する案件やサマータイムなどによる時間の狂いには注意したいですね。

おわりに

今回リサーチした中で、海外在住歴が長いベテランになるほど、確固たる地位を確立している人が多いとわかりました。本格的なメディア運営を成功させ、有名雑誌の取材を受けるなど、「営業しなくても仕事が来る」のがフリーランスライターとしての最終形態ではないでしょうか。

一方でアンケートにご協力いただいた谷めぐみさんやほしさとさんのように、海外に出てからライターデビューしている方も少なくありません。複業ビジネスのひとつとしてライター業に携わる人も多いのです。海外ならではの利点を生かすことが成功のカギかもしれません。

ABOUT US
矢島ヤナ
マイナー医療職×ライター×メディア運営。「全力少年」の生き方が理想のアラフォー。趣味は読書、貯金。特技は生活レベルを落とすこと。オランダ在住。