ネット上で「webライターになる方法」や「ライターとしての成功談」を探してみると、非常に多くのページがヒットするでしょう。
しかし、その膨大な情報量に引き換え、「ライター生活でこんな失敗をしました!」というような、「ライターとしての恥ずかしい失敗談」を赤裸々に語ってくれるサイトは、意外と少ないように感じました。
そこで、まだwebライターとしては駆け出しの私が過去に経験した恥ずかしい失敗談をあえて赤裸々に公開してみます!
未熟な姿を笑うもよし、人のふり見て我がふり直すもよし、お好きなように読んでみてくださいね。
1.一文字0.1円というような仕事に応募してしまった
まず、これはホントのホントにはじめてwebライターとして活動をはじめたころのお話です。
正直、今考えれば「ライター界の常識」というものを一切身につけないまま突撃デビューしてしまったので、最初期はかなーり適当に活動していました。
すると、とりあえず調べてみたところでは「クラウドソージングで仕事を初めてみるのがいいらしい」と分かってきたので、そこで自分に書けそうな分野を探してみることに。
すると、真っ先に私でもこなせそうな「歴史に関する記事執筆のご相談」という案件を発見。
「よっしゃ、歴史系の記事が書けるぞ!」と思った私は、さっそくこの案件に応募してみました。
納期や報酬など、労働条件を一切確認せずに。
そして、ドキドキワクワクの初応募を果たしてみた私は、興奮冷めやらぬ中でふと「あれ、この案件ってどんな労働条件なんだろう」と考えたのです。
こうして条件をよくよく調べていくと
- 日本史関係の記事
- 文字数2000字
- 文字単価0.1円
という衝撃的なものであることが分かってきてしまいました。
ちなみに、この労働をこなした場合に私が得られる報酬は手数料などを差っ引くと、なんとビックリ172円!
…とても仕事とは呼べない労働条件であったため、依頼先に相談してキャンセル扱いにしてもらいましたとさ。
皆さんも、こうした見るからに割に合っていない案件をこなしてはダメですよ。
2.アプリのサクラレビューを書かざるを得なかった
こちらもまだライターを初めて最初の月に起こった話だったでしょうか。
先の手痛い失敗で「とりあえず搾取はされないぞ!」と決意した私は、文字数に関わらず多少単価がマシな案件をこなしていこうと決意しました。
そこで出会った案件が「ゲームアプリのレビュー」という依頼。
考えてみればこの時点でサクラ臭しかしないのですが、当時としては比較的報酬の割がよかったことから仕事に応募してみました。
無事選考を通過した後、具体的なアプリ名を知らされたので早速インストールしてみることに。
しかし、結論から言ってしまえばそのゲームは「なかなかにクソゲー」で、プレイしていて正直苦痛だったためやや否定的なレビュー記事を送付しました。
すると、先方より「アプリに否定的な内容は一切認められません」というお返事が。
今であれば自分の名誉にも関わるので基本的にこうした依頼はお断りすることにしているのですが、「仕事を途中で放棄する」ことにプレッシャーを感じていた私は、結局先方の依頼通り肯定的なレビューを書き上げてしまいました。
もちろん、サクラも完全な「悪」とまでは言い切れませんが、今考えれば自分の意見を抑えてまで実行するような案件ではなかったと思います。
フリーライターには良くも悪くも「仕事をしない自由」がありますから、皆さんも腑に落ちない仕事は思い切ってお断りするとよいでしょう。
3.原稿料を未払いのままトンズラされた
続いての失敗は、ライター稼業とは切っても切れない「原稿料」に関するものです。
これは先の記事からやや時期が経ってようやくある程度マトモな依頼を受けられるようになってきた頃、私はあるサイトで専属のライターとして採用されました。
このサイトはアニメや音楽といった「サブカル」を扱っており、自分としても相性がいいと思っていたので、それなりに嬉しかったことを覚えています。
採用後、サイトの運営者から「まずはとりあえず一記事書き上げていただけますか?」とお願いされたので、私は二つ返事で記事の執筆にかかります。
そしていざ記事を書いてみると、クラウドソージングの機能である「仮払い」という工程を向こうが済ませていないことに気づきました。
この仮払いとは、「クライアントが支払った原稿料を一時サービス側が預かり、作業完了後にライター側に報酬が振り込まれる」というシステムで、双方にとって原稿料の「未払い」や「もらい逃げ」といったリスクを避けることができるものです。
ただし、サイト上で「仮払い後に作業を開始してください」とは口酸っぱく注意されることからも分かるように、仮払い前にこなしてしまった作業については保証が受けられません。
私の場合は、先方を無条件で信頼しすぎました。
一日たっても一週間たっても仮払いが行なわれず、こちらから催促をしても無反応。
ここで、「あ、これトンズラこかれたわ」ということに気づいたのです。
幸い、原稿料そのものはたとえ受け取れていても1500円程度だったこともあり、それほど大きなダメージにはなりませんでした。
しかし、「相手を信頼しすぎてはいけない」ということを学ぶいい機会にもなり、以後はクライアント側との契約や原稿料関係のやり取りには相当気を遣うようになります。
4.一ミリの自由度もない原稿の依頼を受けてしまった
これは今回の内容でもなかなかに珍しいタイプの失敗だと思うのですが、一ミリの自由度さえない原稿依頼を受けてしまったことがあります。
先ほどまでと同様に、クラウドソージングで案件を探していた私。
そこで見つけたのは「○○という作品について記事を書いてください」という案件でした。
たまたまその作品については詳しいほうだったのでさっそく応募したところ、無事に記事を書けることに。
単価も悪くなく、発注書や契約書が付属していたことからも信頼できそうなクライアントに思えました。
しかし、いざ「執筆用のExcelシート」を開いてみると、
- 執筆に使うキーワード(20個以上)とその登場回数
- 書き上げる見出し
- タイトルの文字数と見出し文字数
など、すでに記事の構成案がほぼ完全に完成しており、あとは文を作成するだけという状態になっていたのです。
これは一見すると「楽できそうでいいじゃん」と思われるかもしれませんが、あまりにも指定事項が多すぎるのでいちいち規則を確認しながら書き上げていくのが非常に辛かったことを覚えています。
さらに、誰が書いても結局は同じ文章になると分かり切っていたので、モチベーションにも繋がりませんでしたね。
極めつけは「記事のクオリティが低い」という理由で突然報酬を減額されるなど、散々な依頼となってしまいました。
一見しっかりした相手に見えても、仕事をしてみるまでその正体は分からないということです。
5.クラウドソージングの規約違反で担当者が消えた
最後は私のミスとも言い切れないものの、注意不足と言えば注意不足だった一件をご紹介します。
いつものようにクラウドソージングで案件を物色していると、「新規映画サイトの立ち上げに伴うライター募集」という仕事を見かけました。
当時はかなり映画系の仕事を多くこなしていたので、その実績をもとにさっそく応募。
結果としてライターになることができ、案件に伴う打ち合わせを電話にて実施しました。
相手先の話しぶりから多少の「意識高い系」感を覚えたものの、仕事そのものには支障がなさそうだったので無事に打ち合わせを終えます。
そして依頼通り記事を書きあげて送付したのですが、先方がサイト立ち上げ当初のためか、とにかく何もかもがグダグダしていました。
例えば、
- 記事の検収内容が二転・三転する
- 突然マニュアルが変更される
- CMSの設定が予告なく変化している
などなど…。
ただ、私としても先方が発足してすぐであることは知っていたため、いずれ改善されることであろうと考えて気にしないようにしていたのです。
そうしていくつか記事を書いていると、上記の状況が何も改善されていないにもかかわらず徐々に「意識高い系」の片鱗が表れるようになってきました。
実際の会話例を用いると、「あなたさあ、この記事を▲▲円の記事として書いてない?それじゃあ駄目で、報酬以上の内容を仕上げて当たり前」というような感じで、しだいに私をイラつかせる態度をとるように。
極めつけは、この状況で「ライター論が学べるメルマガへの登録」や「規約違反の直接取引」などを持ち掛けてきたため、私もついに腹に据えかねて
「今は他の依頼で忙しいので、とりあえずそういったことには協力できません」
と、先方の提案を突っぱねることにしました。
すると、それを伝えて以降はこの件に関する返信はおろか、新規の依頼さえも届かなくなります。
「ゴキゲンを損ねちゃったかな?」と思って私はしばらくそのまま放置していたのですが、数か月後になって唐突に担当者から返信が来ました。
そこに書かれていた内容は「クラウドソージングの規約違反を指摘されて、その対応で返事ができなかった。また記事を書いてほしい。」という感じ。
私としては別に書いても構わなかったのですが、色々な点を差し引いてもあまりいいクライアントではなかったので「今は忙しいので難しいです」とお断りしてしまいました。
意識が高いのは大変結構なことですが、単なる「意識高い系」には要注意ということですね。
6.まとめ
ここまで、私がwebライターとして経験してきた数々の「失敗談」をまとめてきました。
内容を見ていただければ分かると思うのですが、初期のこうした失敗の連続で色々なことを学んだ結果、現在お付き合いのあるクライアント様はどなたも社会常識をわきまえた方々ばかりになっています。
つまり、「失敗は成功の母」ともいえるわけで、特に未経験の分野に突撃する場合は失敗しながら学んでいく部分も多いのではないでしょうか。
皆さんも、時には失敗や恥から様々なことを学んでみるのもアリですよ!
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